大倉正之助 大鼓

 

 

飛天〜 大倉正之助の世界
オーディオの限界にも挑んだ大宇宙の表出 

 fine NFレーベルのハイブリッドSACD第9弾は、大鼓(おおづつみ)大倉正之助の初アルバムです。

 大倉正之助は、大倉流15世宗家故大倉長十郎の長男として生まれました。

 大倉流は室町時代から続く能楽囃子「大鼓・小鼓」の家で、当初、大倉正之助は小鼓方として父より稽古を受け、8歳で初舞台を踏み、17歳で大鼓に転向しました。

 さらには幾多の困難を乗り越え、大鼓の独奏演奏という新たな分野を確立し、至難の技とされる素手打ちにこだわり、人器一体となる大鼓は国の内外で大きな反響を呼んでいます。

 世界各国の式典やイベントで演奏する機会も数多く、ダライ・ラマ法王ノーベル平和賞受賞記念公演 (1987年)、バチカン宮殿内コンサートホールで演奏(2000年)をはじめとして、今年(2004年)に入ってからも、1月にはスイスのダボス会議、6月には南米のリマで演奏しています。 

 異種のジャンルとの交流も交えながら、日本古来からの伝統打楽器、大鼓を通じ、伝統文化の伝承と、新たなる可能性に挑戦し続ける大倉正之助の初ディスクとなる「飛天」には、能から取られた3曲のソロと、草原のチェロとも称される馬頭琴のアジナイホール、イギリスの新進気鋭のバックビート・パーカッション・カルテットとの共演を核に構成されています。

 このディスクの録音は、2003年11月 トリフォニ・ホールで行ないましたが、オーディオの新たな可能性への挑戦でもありました。掛け声をともなう大鼓(おおづつみ)から打ち出される音は、ホールの空間を飛び越え、天空を一気に翔け抜け、まさに宇宙にまで響き渡るかのようです。

 われわれ日本人の魂の源泉をも呼び覚ます、鮮烈な感動と興奮がこのディスクにはぎっしり詰まっています。

 

飛天~大倉正之助

1 三番三(大倉正之助)~「翁」より              

2 優駿(大倉正之助+アジナイホール)      

3 集まり(大倉正之助+バックビート)     

4 物着(大倉正之助)~「道成寺」より       

5 助六(大倉正之助+バックビート)

6 天女(大倉正之助+アジナイホール)      

7 三番三(大倉正之助+アジナイホール)  

8 ノスタルジア(アジナイホール)        

9 獅子(大倉正之助)~「獅子」より                

                     

大倉正之助(大鼓)

アジナイホール(馬頭琴)、バックビート・パーカッション・アンサンブル

 

NF61801 希望価格 4,500円

3種信号入りハイブリッドSACD (①CD ②SACD Stereo ③SACD 5.1Surround)

発売日:2004年11月

録音: 2003年11月18日-19日 すみだトリフォニーホール