松波恵子  Cello

喜びと感謝のバッハ
チェロの王道を継承する実力派

何よりも自然でありほのかな香りに包まれる

 

 松波恵子は齋藤秀雄門下の逸材。手ほどきはカザルス門下の佐藤良雄に受け、2度にわたるドイイツ留学で、クレンゲル(ライプチヒ)とフォイアマン(ベルリン)の教えを受けた齋藤秀雄から徹底的に基礎を学んだあとフランスに渡り、フランコ・ベルーギー派の流れを汲む、アンドレ・ナヴァラの元で総仕上げをした。まさにチェロの王道を継承した実力派である。

   新日フィルの首席を経て、サイトウ・キネン・オーケストラ、水戸室内管弦楽団にも参加し、桐朋学園や東京音楽大学で後進の指導に当たってきた。

  自身の集大成として、バッハの無伴奏全曲に取り組んだが、斎藤ゆずりの完璧なフィンガリングと、ナヴァラゆずりの柔軟なボウイングから生み出される響きと音楽は、何よりも自然でありほのかな香りに包まれる。

 

「特定の演奏家や録音を参考にしたわけではないけれど、

 ナヴァラ先生のバッハに近いかな?」 松波恵子

 

ライナー・ノーツ 「喜びと感謝のバッハ」 諸石幸生

 

曲目配列にも注目!

Disc-1 は第6番、Disc-2 は第5番から始め、調性と曲想を考慮して配置しているのも今までにない特色といえる。

 

Disc-1

第6番 ニ長調 BWV1012

第2番 ニ短調 BWV1008

第3番 ハ長調 BWV1009

Disc-2

第5番 ハ短調 BWV1011

第4番 変ホ長調 BWV1010

第1番 ト長調 BWV1007

松波恵子(チェロ)  

MF23801/2 (2CD) 

定価 4,000円+税

録音:2006年1月28-29日(3番・4番),10月4-5日(2番・6番),2007年3月

         14,15日 (1番・5番) 三鷹市芸術文化センター「風のホール」